これは私が初めての出産を経験した時の話です。
初めてだったので分からないことだらけで、正産期に入ってからは、いつ産まれるのか?と「今か今か」と待ち遠しいような怖いような気持ちでいました。
さらに予定日が近づくにつれ、ネットで出産の兆候や、おしるしが来てから出産までの時間がどれくらいかかるか?などを調べまくってました。
ということで、同じようにこれから出産を予定している方の役に立てばと思い、私の出産体験を記事にさせていただきます。
尚、お産は陣痛から始まる人もいれば、破水から始まる人もいます。
またおしるしがない人もいます。
このように出産の流れは人それぞれなので、あくまで一個人の体験として読んでいただければと思います。
目次
1.本陣痛開始前までの話
予定日7日前 ~幻に終わった陣痛~
出産予定日まであと一週間!というタイミングで、妊婦健診に行きました。
この時点で、まだ前駆陣痛(出産に繋がる本陣痛の前に感じる、軽くて不定期な陣痛)などの兆候は全くなし。
私は一人カラオケなどに行って産休ライフを満喫してました(笑)
健診に行くとお医者さまから「子宮口1~2センチ開いて柔らかくなってるね~」と言われ、そのまま「ちょっと刺激しときますね~」と声をかけられて卵膜剥離(通称:恐怖の内診グリグリ)の処置をされました。
いてててて・・・
補足
出産に関する痛みについては、 【コラム】陣痛だけじゃない!妊娠・出産に関わる痛みと対処法 で詳しく書いてますのでご参照ください!
あ~これ(内診グリグリ)で陣痛早まるのかなぁ~、なんて思いながら病院を後にしました。
そして車で帰って家についた瞬間、「あれ??何か腰のあたりが痛い・・・」と感じました。
生理痛のような痛みです。
これ、まさかソッコー陣痛来ちゃったんじゃ・・・内診グリグリすごい!と思いながら、陣痛の間隔を測るアプリをダウンロードしてみました。
すると、2~3分間隔で痛みがきているじゃありませんか!!
(毎回の痛みの継続時間は1~2分くらい。)
「陣痛キタァーーーー!!!!!」
と思い、とりあえず仕事中の夫にだけ「陣痛きたかも・・・」と遠慮がちにメールで報告。
が、計測していると痛みの間隔が5分、10分と長引いていくではありませんか・・・。
痛みの継続時間も、30秒~1分くらいにどんどん短くなっていく・・・。
結局、15時頃からアプリで時間を測り始めて、夜中の12時頃にはほとんど痛みがなくなってしまいました。
そこで「あ、これ違うな🙄」と気づいた私。
陣痛くるくる詐欺だった旨、夫に謝罪しこの日は寝ました。
(絶対陣痛だ!と大騒ぎしなくて良かった。笑)
ということで、この日感じたのは、いわゆる前駆陣痛ってやつでした。
でもそれまで何も出産の兆候がなかった私にとっては、一歩前進!という感じ。
この日の後もちょこちょこ前駆陣痛はありましたが、数回痛みを感じただけで去っていきました。
予定日4日前 ~おりものの量が急増~
39週あたりからおりものの量が徐々に増えてはいました。
しかし、予定日4日前に今までに経験したことがないくらいにおりものが増え始めました。
予定日1日前 ~おしるしが発現~
急増したおりものに、ほんのりピンクっぽい血が混ざるようになりました!
いわゆる「おしるし」ってやつです。
私の場合、出産するまで1日に数回程度、この現象は続きました。
おしるしが来たことで、急激にドキドキし始めてネットでひたすら出産の体験談とかを調べまくってました(笑)
予定日当日 ~何事もなく過ぎ去る~
おしるしが来たことで、「もしかして予定日当日に生まれる!?」な~んて期待していたんですが、この日は何も起こりませんでした(笑)
そして予定日当日も健診の予定が入っていたので病院へ。
病院では赤ちゃんが元気に動いていることだけを確認し、他は特に何の処置もなく「後は出てくるの待つだけねぇ~~」って感じで言われて終わりました。
ただし「子宮口は2センチくらい開いてるし、そう時間はかからないと思うよ」とのこと。
予定日1日後 ~破水なのか・・・?~
この日はお手洗いに行ったタイミングでとろ~~っと鼻水のようなおりものが大量に出ていました。
朝、昼、夜とそんな感じでおりものが出たので、念のため破水ではないか確認するために夜産院へ連絡すると、「今(電話した時点で)既に止まっているなら違うと思う」とのこと。
ということで、安心してこの日は寝ました。
2.本陣痛が開始した時の話
予定日2日後 ~再び前駆陣痛が到来~
いよいよお産に繋がる陣痛が到来した時の話です!
ここからはより詳しく、時間も記載していきたいと思います。
20時:前駆陣痛開始
夜の8時。
またしても10分前後の間隔(8分、10分、12分などバラつきあり)で生理痛のような痛みが始まったので、陣痛アプリで時間を測り始めました。
痛みの継続時間は30秒~1分くらいです。
0時:前駆陣痛去る
痛みの間隔が15分~20分間隔となったところで、「なんだ~また幻の陣痛か」と悟り、一旦アプリで計測するのを止めました。
(ここで日付が変わって、予定日3日後となります。)
2時半:本陣痛到来
幻の陣痛が去ってから2時間半後、さぁそろそろ寝るかぁ~となったところで、いきなり「ずんっ」と今までとはちょっと痛みのレベルが違う陣痛がきます。
(因みに痛みが止んでいた2時間半の間に、寝ておかなかったことを後でめちゃくちゃ後悔するのでした。)
陣痛アプリで測るといきなり3回連続で8分間隔で痛みがきていました。
因みに痛みの継続時間は1~2分です。
3時:病院へ電話(1回目)
これはやばいかも・・・と思い、とりあえず病院に電話をかけます。
電話が繋がると、「は~い、どうされました~?」と夜勤担当の助産師さんの眠そうな声(笑)
そして状況を伝えると、「うーんどうしようかなぁ。来ても陣痛が引いちゃう可能性があるんだよねぇ」と呑気な返事。
(けっこうこちらは切羽詰まってるけど伝わらない。笑)
確かにネットで陣痛が引いちゃって病院に行っても返されちゃった!なんて話を聞いたこともあり、初産でそんなに早く産まれないだろうとも思ったので、一旦様子をみますと言ってこの時は電話を切りました。
そして実家に帰省中だったので、痛みの合間に一応母上を起こして待機してもらったりしていました。
しかしそうこうしている間に、2分、6分、4分と痛みの間隔は乱れながらも確実に短くなっていきます。
しかも痛みのレベルもどんどん上がっていきます。
とても重い生理痛のような下腹部の鈍痛と、子宮がぎゅっと掴まれているような痛みを感じました。
痛みが来ている間はもう話すこともしんどくなってきていました。
父上も異変を感じてモソモソと起きてきます。
3時半:病院へ電話(2回目)
痛みの強さも間隔も増してきて、これはいよいよやっばーーい!と思い、再度産院に電話したところ、入院用品を持って向かうことに。
とりあえず、良かった・・・!と一安心です。
許可が出たから病院まで送ってくれと、近くにいた父に息も絶え絶え伝えると、「母ちゃん今おにぎり作ってるからちょっと待って」と言われ、ここでまさかのおにぎり待ちタイムが発生!!アウチ!!!
母上・・・さっきから姿が見えないと思ったら・・・。
今思えばこの時すでに気持ち悪くて何も口にできない状態になっていましたが、それを伝える余裕もなくなっていました。
4時半:病院へ
ようやく産院に到着。
産院に着くまでの間もアプリで陣痛の間隔を計測していましたが、到着時点でもう2~3分間隔になっていました。
(痛みの継続時間は1~2分。)
産院に到着すると、陣痛室と呼ばれる小部屋に案内され、そこで産院のガウンに着替えてベッドに横になりました。
早速助産師さんに子宮口の大きさをチェックされたのですが、正直相当しんどかったので、「絶対もう子宮口全開な勢いだろこれ!」とか思っていました。
そしたらまさかの「うん、3センチくらい開いてるね~」ですって。
内心「まじかよ!!!!!」と衝撃を受けました。
その後も数分間隔で痛みは続き、「これもう、無痛分娩じゃないと無理。。。」と思い始めた頃、再び助産師さんが陣痛室に入ってきました。
5時半:子宮口5センチ
助産師さんが部屋に入ってきて、再び子宮口の大きさをチェックしてくれます。
今回は「5センチくらいだね~」とのこと。
長丁場になるので、今のうちに栄養補給しといてねと言われました。
「ちょっと気持ち悪くて・・・」と弱音を吐くと、「これからもっと痛くなって食べられなくなるから今のうちに食べて!」とのこと。
「まじかよ!!!(まだ痛み増すの?)」と再び衝撃を受けるのでした。
ということで、無理やりウィダーinゼリーとお茶(痛みで汗をけっこうかくので喉がかわきます)を代わる代わる摂取していました。
そしてこの頃になると、「やばい、精神的におかしくなる・・・」という感覚に見舞われます。
「聞いてない、こんな痛みは聞いてない・・・。これトラウマになるレベルじゃない?世の妊婦さんたち何でこんな痛みを経験しながら平然と生きてられるの?」という疑問を感じつつ、最終的には「うん、現実逃避しよう」という結論に達しました(笑)
正直、1回の陣痛であれば、すごい重い生理痛だと思えば耐えられると思うんです。
でもそれが数分間隔で何時間も来続けると、本当に精神的にこたえます。
人は長時間痛みにさらされるとこうなるのか・・という斬新な体験でした。
さて、現実逃避を決め込んだ私は痛みが引いている間にウトウトと寝始めました。
(前の晩から一睡もしない状態で朝を迎えたので、いい加減しんどくなってきました。ほんとに前駆陣痛と本陣痛の間の2時間半で寝とけばよかった・・・。)
前の日にアイアンマンの映画を見ていたせいで、ウトウトする度に夢の中でロバート・ダウニー・Jr.がひゅんひゅん敵と戦いを繰り広げます。
痛てててて→アイアンマン→痛てててて→アイアンマン、のループを繰り返しながら、ただただ時間が過ぎるのを待って耐えていました。
因みに後から家族に聞いたところ、この頃には陣痛の間隔が4~5分くらいに伸びていたそうです。
6時:旦那登場
旦那が入室してきた気配がするが、私は余裕がないので完全に無反応(笑)
この後出産までずっとウチワであおいだり、ウィダーを飲ませてくれたりしていました。
因みにもしこれから奥さまが出産を予定している旦那さまがこの記事を見ていた場合、お伝えしたい!
奥さんはいっぱいいっぱいで会話ができませんが、反応する元気がないだけで周りの会話は全部聞こえてます!
そして激痛の中家族がのんきに周りで関係ない話をしているとけっこうイラつきます!!!笑
ということで、ぜひその辺はちょっと気にしてあげてください🤣
6時半:子宮口8センチ
助産師さんが再び部屋に入ってきます。(待ってましたーー!!)
子宮口が8センチくらいになったということで、ここで分娩台に移動しました。
分娩台に移動してからはすぐ産まれるイメージがあったので喜びましたが、「ここから全開になるまでまだ時間かかるんだけどね~」と言われ、絶望(笑)
因みにこの時、「あれ、もしかしてもう破水してた?」と言われたのですが、身に覚えがなく、私の場合どのタイミングで破水したのか結局最後まで分かりませんでした。
もしかしたら家を出る前にお手洗いに行った時に、例の鼻水状のおりものが大量に出ていたのでそれかもしれません。
しかし結局おりものと破水の違いもよくわからないままで、未だにちょっとモヤッとしているところです。
7時:子宮口全開
ここから時間がかかると助産師さんに言われたものの、私の場合、分娩台に移動して30分もかからず子宮口が全開に。
陣痛がきたタイミングで、明らかにお股のあたりから何か押し寄せてくるものを感じ「いきみたい!!!(出したい)」という感覚が起こりました。
(というか勝手に出てきそうになるのでいきむのを我慢できない。)
急いで夫に助産師さんを呼んでもらい、「いきんで良いですか!?」と許可をとって、痛みが来たタイミングで声を出しながらお子を押し出そうといきみました。
「ううぁぁあ゛~~~」と、痛みの波が来るたびに声を出してお股に力を入れます。
(おぉ、勝手に声も出るもんだとなぜか冷静に分析していました。)
「この調子だと、9時くらいには産まれるかもね~」と言われ、3度目の「まじかよ!!!??(喜)」を経験しました。
ところが私の場合、分娩台に移動してからが長かった・・・。
9時:陣痛去る
体力がなくなってきたせいか、段々と陣痛が弱くなっていくのを感じました。
(いきみたい、という感覚も減っていきました。)
そのため助産師さんに、このままだと長期戦になっちゃう(陣痛がないと、お産も進まないそうです)から、陣痛の促進剤を打つかどうか聞かれました。
ただでさえ辛いので、「痛くなるのはイヤァ!!!」という思いと、「早く痛いの終わらせたいィィ!!」という思いがあり、人生で間違いなくベスト3に入る究極の2択でした(笑)
10時:促進剤使用
結局さっさと終わらせたいという思いが勝ち、促進剤を打ってもらうことにしました。
30分くらい経った頃から再び自然といきめるようになり、お子が押し出されてきている感覚を感じるようになりました!
そして促進剤を打って1時間後くらいには、お股から頭が出てきているのを感じました。
ここまでくればもう後はイキオイです!!
長時間辛い思いをしてきたので、もういい加減出ろ!!!とヤケになってる部分もあり(笑)、
「もういきんでいい!?出しちゃって良いですか!??」と助産師さんに聞いて思いっきりいきんで押し出しました。
頭さえ出ちゃえば、もう終了です。
まだフンフンといきもうとしている私に対して、「もう力抜いて大丈夫だよ!!」と助産師さんが声をかけてくれ、するする~っとお子の体を引き出してくれました。
そして、「ほんにゃ~~~」という産声を無事に聞くことができたのでした。
11時:出産終了
取り上げた赤ちゃんを助産師さんが見せてくれ、スタッフの方たちの「おめでとうございます~!!!」という声と笑顔に包まれ、
「終わったーーーーーーーー!!!!!!!!」という超絶解放感が押し寄せました。
すぐにお子を胸に抱っこさせてくれたりもするのですが、正直お子が産まれた感動より、もうとにかく終わった!フリーダム!私フリーダム!!!という解放感の喜びの方が強かったのを覚えています(笑)
すぐに「(痛みから解放してくれて)ありがとうございます、ありがとうございます」とケアしてくれる助産師さんたち1人1人にお礼を言いまくってました。
しばらくするとお医者さんも入ってきて、ちょっと裂けてしまったお股の縫合が始まりました。
そして分娩台で赤ちゃんと写真撮影したり、穏やかな時間が訪れます🙌
(お子への愛情は、産後ちょっと時間が経ってからどんどん深まっていきました❤)
おわりに
こうして、周りの人にサポートいただきながら人生初のお産を無事に終えることができました。
痛みはどうしようもないのでただ耐えるしかありませんが、出産は長丁場なので体力勝負!というのは本当に感じました。
これから出産される方は心の準備と、体力作りも頑張って、どうか元気な赤ちゃんを産んでください。
応援しています。